のっぺり

基本的にネタバレに配慮しません。アイドル(ほぼハロプロ)、漫画アニメゲーム、本、ごはんその他の話

お役に立てて何よりだった

はてな匿名ダイアリーに初めて書き込んだ。

捜し物をしているという記事に対してかなり確実な心当たりがあったので、記事を書いてトラックバックをするためだった。

結果、見つかったらしく、捜していた方も喜んでおられたようで何よりだった。

しかし人の役に立てるとこんなに嬉しいものなのか。味をしめてしまったかも。いや、人様の困りごとに知識ひとつで役立てるなんてそうそうないシチュエーションなので、味をしめたからと言って容易に繰り返せる訳ではないのだが。今回は結果まで知ることが出来たけど、正直反応は貰えないかな、と思っていたし。運がよく、ありがたい話だ。

記事の書き方やトラックバックの仕方が分からず手間取ったが、やってみるものだな。

機動戦士ガンダムユニコーンRE:0096[アニメ感想]

ガンダムucを観た。

ネタバレ含む。

 

全体

あらすじだけ聞けば単純に王道的なストーリーに終始するように思われるのだろうが、画の力、演技の力、演出の力が強く、いつの間にか入り込んでしまった。

特に表情や芝居が細やかだった。如何にもアニメ的なキャラクターデザインでありながら、無理を感じさせずに*1、表情から読み取れる情報が多くあり、見応えがあった。

きっと、すごく労力(と金)がかかっているのだろう。そういう画面を観るのは楽しいということを思い出した。

 

過去作との繋がり

ファーストガンダムは観たのがかなり昔で、本作には多くの繋がりがある筈なのだが記憶が朧げになってしまっていた。それでもブライトさんの登場シーンには心躍った。

逆襲のシャアは最近観たのでピンときた。ただファーストガンダムの記憶が薄いこともあり、シャアという男のキャラクターを掴みきれていなかった。フル・フロンタルの志がシャア・アズナブルのそれとは大きく違っていて、シャアの再来と言われながらも全くの別人であるとミネバが断定するシーンがある。が、シャアをあまり分かっていなかった為に、このシーンに至るまでに違和感を蓄積できていなかった。仕掛けを100%楽しめたとは言い難いのだろう。たぶん。

 

舞台装置としてのラプラスの箱

本作におけるラプラスの箱というのは、大人が自分で作っておきながら、処理しておきながら、雁字搦めになりどうにもならなくなった過去の遺物を表しているのだろう。なんとかしたそうなのになんとも出来ていないサイアムを見るに。

その舞台装置としての役割は理解するが、ラプラスの箱の最後の一文は"祈り"と表せるような美しいものに見えなかった。現代社会の価値観からすれば人種差別的な内容である。"祈り"としても何を祈っているのかよく分からない。連邦がその権威を毀損されない程度に加減して付加したのなら、どちらかというと"呪い"、のろいでありまじないであるように思われる。

その納得できなさが最後まで拭えず、終盤はあまり演出に乗り切れなかった。普段は演出ゴリ押しされてもノリノリになれることが多い単細胞の自覚があるので、影響は大きかったように思う。*2

 

マリーダさんが好き

マリーダさんにはもっと生きてほしかった。なぜなら好きだから。アルベルトのマリーダさんへの入れ込みは、やっぱ惚れたのかな。気持ちわかる。あとロニが好き。*3

バナージとリディがミネバにスコンと惚れるのはちょっと入りづらかった。恋に落ちると言うのはそういうもんと言われればそういうもんなのだろうが。

*1:元々省略や誇張の表現だけに、アニメで細かく表情をつけるとどうしてもわざとらしくなりがちだと思う。

*2:一つ気になってしまうと、なんでユニコーンガンダムに乗せるとかまどろっこしいことを、とか、なんでフル・フロンタルの元にシャア(とゆかいな仲間たち)が来てくれたのか、とか、リディお前……とか、色々気になってしまった。小説では描写があるのかもしれないが。序盤、死にかけのカーディアス・ビストユニコーンに乗せたれよ、というのはちょっと思ったけど、演出の力であまり気にならなくなったシーンだった。

*3:女性キャラクターの気持ちが解放される時にまとめ髪が解ける演出、最近他で見たなと思った。多分シンエヴァ

チョコファッションを選んでしまった

ミスタードーナツの商品で一番好きなものはオールドファッション。小麦粉バター砂糖の塊の、存在感*1が好きだ。

でも今日は2分くらいの熟考の末*2チョコファッションを選んでしまった。己の浅ましさに恥じ入るばかりなのだが、最後までオールドファッションだと飽きないか?チョコファッションなら味変ができるが?というのが気になってチョコファッションにした。今までオールドファッションに途中で飽きたことなんて一回もないのに!これが人の心の弱さ。かまいたちYouTubeチャンネルでもそんな話してたじゃないか。悔しさが尋常じゃない。

チョコファッションは美味しかった。

*1:歯応え、ずっしりとした重み

*2:レジに列が出来てたから自然とそうなっただけ

怒り[映画感想]

怒りを観た。

ネタバレを含む。

 

ジャンルとしてはミステリーやサスペンスにも分類されているが、なんとなく、この3人の中の誰も犯人ではないのではないか?と思いながら観た。警察が中盤に登場するまでは。

この映画が事件の真相を解き明かすことや犯人の心理を追うことに重きを置いているとは思えなかったからだ。ただ、犯人を知りたくなる気持ちも正直ある。終盤で判明してスッキリもするが、分からないままでも然程モヤモヤはしなかっただろうと思う。

 

では何を見る作品なのかと言うと、近くに指名手配犯に似ている人がいる、と思っている人たちの葛藤だ。

だからストーリーの流れやプロットからはみ出す勢いで、個人の有様をぶつけられるような感覚があった。元々映画に限らず何でも、全体を見るのが不得意というのもあってそう見えているのかもしれない。指名手配犯という繋がりがあるということが頭の片隅にあったくらいだった。

 

当然、俳優の演技の比重が大きくなる。凄みがあった。宮崎あおいの小動物みたいに大きい黒目が怖かった。迫真の人間は怖い。この人の目の前に立っているのが自分だったら応えられるだろうか、という怖さだ。池脇千鶴は登場回数は多くないものの、加えて鋭さがあったので洋平(渡辺謙)が気の毒だった。田代くん(松山ケンイチ)はもう戻らない気がしていたので意外だった。よかったよかった。

妻夫木聡は登場人物としてのキャラクターを感じさせない人間になっていた。序盤の暴力的なシーン*1では何を考えているのかよく分からず怖さを感じ、そういうキャラクターなのかもと思ったが薄れていった。直人(綾野剛)はもう先が短いなら多少教えたれよと思わないでもなかった。最も犯人っぽくなかったが、最も謎が多く、人に話したくないことが多いと周囲からこんな風に見えるのだなと思った。

そして文句なしに怖かった森山未來。他人を緊張させるのが得意な人なんだろうか。爆発してるシーンより爆発寸前みたいな時が一番怖い。トチ狂ってる演技って陳腐になりがちだと思うのだが、本当に怖かった。

*1:『デッドライン』で読んだヤリ部屋ってこういう場所だったのか……と思った。

まとめ4[映画感想]

一本の記事の長さにならなかった映画の感想。

ネタバレを含むかもしれない。

 

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

トム・クルーズ強化月間。

ドバイのホテルでのやりとりはザ・スパイ映画というスリルがあった。高いところが怖いので、映像で見るだけで汗が滲んだ*1。モロー*2は恐ろしい死に方で気の毒だった。

ジェーンの色仕掛けが下手くそなのがなんだか新鮮だった*3。格闘シーンもかっこよく、レギュラーに定着しなかったのが残念。

 

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

トム・クルーズ強化月間。

前作まではなんだかんだイーサンのワンマンプレイになりがちだったのが、少しずつイーサンが仲間に頼ったり意志を尊重したりという向きになってきた。頑張れベンジー

そもそもレギュラーがほぼルーサーだけだったのだから仕方ないのかもしれない。そういえばルーサーには頼ってた。

 

ミッション:インポッシブル/フォールアウト

トム・クルーズ強化月間。

イーサンは毎回身内からも疑われての四面楚歌なのだが、それもやむなしというくらい暴れすぎなのである。どう見ても。レーン以外をあまりにもバカスカ殺すので何故レーンを殺さないのかが確かに謎だ。

そして今回やっと長官が終始味方でいてくれた、が、死んだ。IMFの人材不足が深刻。CIAもカオス。*4

レーンの目的が世界を滅茶苦茶にすることで、多くの国を巻き込んで核も持ち出して……が解決したとすると次回作は一体何をするのだろう?既に8本目まで予定されているそうだが。まだ生きてるっぽいしレーン?

 

アニマトリックス

『Final Flight of the Osiris』と『Matriculated』以外は日本のアニメっぽいと思ったら実際日本の制作会社に作られていた。*5それらはどれも自由自在な世界マトリックスならではの表現で、画を面白く美しく動かすことに力が入れられていた。アニメーターのアニメって感じだ。

『Matriculated』はテーマが面白くて、余韻が残った。思うようにいくことなどこの世界にはほとんどないのかもしれない。

 

マトリックス レボリューションズ

メロビンジアンのところに交渉に行くくだり、取引するとか言いつつ条件出されたらほぼ考える余地もなくトリニティーが暴力で解決してて笑った。本当に取引するつもりあったのか?よくリローデッドでネオがキスを迫られた時にじっとしてたな。

プログラムには目的があるが人間にはない*6という語りが印象的だった。では役割のないプログラムとは何なのか。元よりコンピュータの作りは人の作りと似ている。家族なんかも出てきてプログラムの擬人化っぽさも増した。マトリックスにおける人間とプログラムの差はなんだろう。

プロットとしては戦争が完全に終わったとは言えないと思うが、ひとまずシステムからは抜けかけている。続きを作ると聞いたけど、どんなことをやるのだろう。

 

GODZILLA ゴジラ

ゴジラ経験が少ないので合っているか分からないが、『シン・ゴジラ』が特殊なのであってこちらがベーシックなゴジラなんだろうか。

主人公の運がミラクルがかっている。帰れてよかったね。

*1:壁を登るシーンはトム・クルーズによるスタントだと聞き更に変な汗が出た。

*2:髪が長くて『デス・ストランディング』とは大分印象が違う。

*3:女スパイに対する偏見。

*4:ウォーカーが『マン・オブ・スティール』のスーパーマンだということにしばらく気付かなかった……髭で印象変わりますね

*5:オシリス号の方はスクウェアUSAとのことなので微妙なのかもしれないが。何がジャパニメーションぽいのかは画面から判断しているが、何が違ってどう判定しているのか具体的な説明がしづらい。

*6:ないというか、死ぬために生きてる。

まとめ3[映画感想]

一本の記事の長さにならなかった映画の感想。

ネタバレを含むかもしれない。

 

イヴの時間

00年代後半の深夜アニメを彷彿とさせるグロー効果のかかった画面。2021年現在より未来を想定しているだろうけど、携帯がガラケー。00年代感が凄まじい。

心の有無は置いておいて、コミュニケーションを取れる何かに入れ込まずにいるのは難しい人が多いのだろう。真崎くんとテックスの交流にはグッときた。涙の跡*1が切ない。

でも一本で完結せんのかーい!分からないことだらけで終わってしまった。

 

ミッション:インポッシブル

トム・クルーズ強化月間。彼の演技を見て不思議に感じるのは笑うタイミング。しかも満面の笑み。なぜ今満面の笑み……。そしてジャン・レノがまた殺し屋!*2

スパイもののワクワクは独特だ。コミカルなスリラーだったり、お洒落なドラえもんだったり。

話が複雑なのはスパイが題材なのでしょうがないのだが、一部演出がわかりづらく感じた。具体的にはイーサンがジムと話しながら推理しているところ、モノローグと会話の区別がつかず混乱してしまった。

 

ミッション:インポッシブル2

トム・クルーズ強化月間。ロン毛*3が似合う。いちいち笑顔のタイミングが不思議だと思ってたら本作で敵に突っ込み入れられてて、共感を禁じ得なかった。

1作目よりサスペンス・ミステリー的要素が薄まり、ロマンスとアクションへの拘りが強めの仕上がりになっていた。

この、寅さんのヒロインというかボンドガールというか、メインヒロインの女性は毎回変わるんだろうか。峰不二子のような積み重ねの表現も見たい。

 

ミッション:インポッシブル3

トム・クルーズ強化月間。渋みが増し短髪になっている。脇役にもキャラが与えられていた。4にも出てほしい。*4

そして技術の進歩がスゲー。無印では現実味がなかった各種スパイ道具が、かなり"ありそう"に見えるようになった。時代という意味では、背景の設定に00年代後半のアメリカの悩ましさも感じられた。*5

前作よりサスペンスの割合が増えてバランスが良くなっていた。普段は推理しながら見ないのだが、ブラッセルがディヴィアンと通じているはずなのにイーサンを捕らえた点で読めた。読めると嬉しいけど、その後の感情の起伏が減ってしまう。

 

チョコレート

レティシアとハンクの間には最初から最後まで、恐らくこの先もずっと、溝がある。だけれども、それを埋めようと努めたり受け止めたりする姿に見入った。そして結局埋まらなかったままならなさにこそ、見応えがあった。

観ている間ずっと辛い結末を予想してハラハラしていた。そうはならなかったけど、踏み出したのはまだまだ最初の一歩なのだろう。特にハンクについては。

 

マトリックス リローデッド

ザイオンすら、予言者すらシステムの一部だったって分かるところはプロットとしては面白いのだが、引き換えに宗教性による輝きが失われてしまったようで寂しい。特にモーフィアスは。しかし彼らが悩み苦しむのが新たな見どころでもある。

新鮮なアクションも健在。棒持ってグルグルのアイディアはどうやって出てきたんだ。更にカンフーに本場カンフーの方が加わってキレが増している。

*1:そう見える表現であって、実際涙を流した訳ではないんだろうけど、何なんだろう。

*2:サンプルは『LEON』だけなんだけども。今回は殺し屋ではないのかもしれないが、佇まいが。

*3:し、死語…

*4:あとアーロン・ポールが出演していて、いつもこういう若干ヌケサクな若者役なのか?と思った。サンプルは『ブレイキング・バッド』のジェシーだけなんだけども。

*5:『アイアンマン』や『ダークナイト』はそういった世相を反映しているらしいという話を聞いてから意識するようになった。

マトリックス[映画感想]

マトリックスを観た。

ネタバレを含むかもしれない。

 

名作は色褪せないを地でいく作品だった。もう20年以上前のSF作品だから、大いには期待していなかった。とんだ思い違いで恥ずかしい。技術が発達すればより良い映像が作れる訳ではない、映画を面白くするのはそれ自体ではないということを思い知らされた。

 

重力を無視したいかにもなワイヤーアクションすら、マトリックスがプログラムによる仮想世界という前提に立つと最も説得力があり、魅力的な表現だった。画面への気合いの入り方が半端じゃない。絶対にイケてる映像を撮るという意志の元に作られただろうイケてる映像の数々。堪らない。別に構図のプロでも専門家でもないし、学んですらいないんだけど、それでも感じずにはいられないこのキマりっぷり。

色彩も印象深い。マトリックス内での全体的に緑がかった、しかしながらわざとらしすぎない彩度が、自然に世界観に没入させてくれる。序盤の赤とのコントラストにドキッとする。オレンジとは不思議な調和をする。黒との組み合わせは作品を象徴する色遣いだ。

いちいち面白い画なので、ずっと心躍らせながら見ていられた。アクションの見どころをカッコよく見せてくれるし、そもそもアクションそのものがカッコいい。壁を蹴って走るアクションやスローの演出はたまに見るけど、こんなにも効果的にカッコよく使われていると新鮮に感動する。キマっているんだけど、難解な画面ではなかったのも良かった。構図を面白く感じるためには、ベースが堅牢であることも必要不可欠なのだと思った。

 

ストーリーやプロットは寧ろ王道的だった。一方で難解で思わせぶりで、意味を考え込みたくなる台詞回しも多かった。画面の作りと似ていると言えるかもしれない。

通底する宗教性*1に不思議な魅力がある。宗教性そのものと言うよりも、信じることに迷いのないモーフィアスと、迷いながらも選択をしていくネオのキャラクターに、かもしれない。

*1:信じる、救世主、預言者というキーワードからキリスト教的であると感じたため。