のっぺり

基本的にネタバレに配慮しません。アイドル(ほぼハロプロ)、漫画アニメゲーム、本、ごはんその他の話

まとめ5[映画感想]

一本の記事の長さにならなかった映画の感想。

ネタバレを含むかもしれない。

 

ターミナル

アメリアと結ばれなかったのは意外だった。更に空港の外に出てから、まるで空港の中での出来事が夢だったかのような気分になるのも不思議だった。「家に帰るよ」と言った時には、飛行機に乗るために空港に立ち寄るだろう彼を想像できないくらいだった。

感染症が流行っていなければ空港に遊びに行きたかった。

 

戦場のメリークリスマス

明らかに分かりやすい映画ではないので、序盤を見ている間は何一つ理解出来ないかもという不安な気持ちがあった。しかし最後のハラとローレンスのシーン、会話の様子が戦時中と全く変わっているのを見て少し腹落ちした。

公開当時にどんな風潮だったのかは分からないが、少なくとも今の自分が見ると戦時中の日本人の精神性は理解し難い。ただ、ベースは未だに染み付いている気もする。表出する振る舞いには個々の人間性の他に社会の影響が多大にあって*1、それが同時に顔を出すので矛盾の塊のように見える。

各々の登場人物がそのバランスを取るのに苦労している訳だが、ビートたけしの演技からはそれが何でもないように感じられて、異彩を放っていた。バランスを崩しまくっている坂本龍一の存在感も凄まじい。

見なければならないものがきっぱり切り取られたような構図が印象深い。セリアズの首には目が釘付けになった。

 

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

人間の味方となる怪獣かはどうやって判定しているのだろう。モスラは美しい、というのが何となくスライドして、善い、の扱いになっていたが誤謬にしか見えず気になった。研究機関*2がその方針では信頼がズタズタなのもさもありなん。味方であってもあんだけ街壊されたらほっとく訳にもいかないだろう。ハリウッド実写のリアリティラインだから気になるのかもしれない。

怪獣のスケールがよくわかるカットはカッコよかった。ゴジラとビル群とか。

 

CUBE

ホラーと聞いていたのでビビり散らしながら見た。スプラッター的ではある。ホラー特有のビックリシーンは多くはない。

割と何もかも謎のまま終わるが、ワースが言っていたあの建物が出来た理由の真偽は別として、メッセージ性がある気がして引っ掛かっている。

ただ何となく出来ていって、あるから使おう、使うと犠牲者が出るんだけど、となる現実のものが思い当たるような思い当たらないような。無意識に出来たものなら意識に登ってこないのも当たり前か。

マナーとかそういう、形のないものかな。マナーだって全て何となく出来たものという訳ではないだろうけど。

 

ウルフ・オブ・ウォールストリート

ジョーダンが離婚しても刑務所に入ってもずっと豊かに暮らしているのを見て、やはり金なのかと思わずにはいられなかった。そして投資は自己責任で。身に沁みる。

伝記ものは、プロットの全てが全ては舞台装置になっていない。だから全体が長くなるけど、省けない出来事も多くあるということがよく分かった。

 

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

このつっけんどんというか、ちょっと突き放されるような感覚すら覚える作品を観たのは久しぶりだった。そんな中で際立って分かりやすいクェスのエディプスコンプレックスぶりが歯痒い。子供は嫌いなんて言っているシーンは自身のことも嫌いだと言っているように見えた。

アムロとチェーンはキスシーンに至るまでもなく、明らかに寝たことがある男女の仲が見て取れて不思議だった。距離が近すぎるんだろうか。今回、閃光のハサウェイが話題になっていたから観た訳だが、ハサウェイくんは結構な業を背負ってるじゃないの……。ブライトさんの心痛たるや。

シャアはヤバい奴という認識は元からあったけれども、改めて見るとアムロも普通にヤバい気がした。何がと言われると難しい。まぁそれも最後のララァお母さん発言でシャアの印象ばかりが強く残ってしまうのだが。

ガンダムucと同じく、ファーストガンダムの記憶が薄まり過ぎて100%は楽しめなかったかもしれない。

*1:ローレンスやセリアズ他欧米の俘虜たちの振る舞いにもきっと現れていたんだろうけど、日本勢があまりにも極端なのでそちらが多く目についた

*2:モナークって研究機関でいいんだろうか?

座王 全国ネットSP[テレビ感想]

昨年の漫才論争のあたりから座王を見るようになった。関東在住なので、アマプラやTVerでだ。今回は全国ネットSPをやるということで、初めてテレビで見た。やっぱり楽しい。

 

しかし素人なりに、また座王歴が浅いなりに、なんだか緊張感があるなというのを感じずには居れなかった。若干よそ行きで、楽しさが伝わりにくくなるだろうかと思った。面白さもだけど、楽しさがあるところが好きな番組だ。だから武将様の場外ネタがキマった時は笑ったしホッとした。杞憂だった。プロの仕事。

 

あと座王での闘い方に慣れていることが勝ちに繋がることを知った。考えてみれば当たり前なのだが。関東のベテラン芸人を含めた豪華な15人でやって最後の3人は西田さん、ベジータ、武将様ということからもよく分かる。M-1に合わせたネタが作られるように、座王の場に合わせた面白さがある。

 

テレビで座王が見られて楽しかった。欲を言うとロングコートダディの堂前さんもこの場に居たらなと思った。歌が2つもあったし。

お役に立てて何よりだった

はてな匿名ダイアリーに初めて書き込んだ。

捜し物をしているという記事に対してかなり確実な心当たりがあったので、記事を書いてトラックバックをするためだった。

結果、見つかったらしく、捜していた方も喜んでおられたようで何よりだった。

しかし人の役に立てるとこんなに嬉しいものなのか。味をしめてしまったかも。いや、人様の困りごとに知識ひとつで役立てるなんてそうそうないシチュエーションなので、味をしめたからと言って容易に繰り返せる訳ではないのだが。今回は結果まで知ることが出来たけど、正直反応は貰えないかな、と思っていたし。運がよく、ありがたい話だ。

記事の書き方やトラックバックの仕方が分からず手間取ったが、やってみるものだな。

機動戦士ガンダムユニコーンRE:0096[アニメ感想]

ガンダムucを観た。

ネタバレ含む。

 

全体

あらすじだけ聞けば単純に王道的なストーリーに終始するように思われるのだろうが、画の力、演技の力、演出の力が強く、いつの間にか入り込んでしまった。

特に表情や芝居が細やかだった。如何にもアニメ的なキャラクターデザインでありながら、無理を感じさせずに*1、表情から読み取れる情報が多くあり、見応えがあった。

きっと、すごく労力(と金)がかかっているのだろう。そういう画面を観るのは楽しいということを思い出した。

 

過去作との繋がり

ファーストガンダムは観たのがかなり昔で、本作には多くの繋がりがある筈なのだが記憶が朧げになってしまっていた。それでもブライトさんの登場シーンには心躍った。

逆襲のシャアは最近観たのでピンときた。ただファーストガンダムの記憶が薄いこともあり、シャアという男のキャラクターを掴みきれていなかった。フル・フロンタルの志がシャア・アズナブルのそれとは大きく違っていて、シャアの再来と言われながらも全くの別人であるとミネバが断定するシーンがある。が、シャアをあまり分かっていなかった為に、このシーンに至るまでに違和感を蓄積できていなかった。仕掛けを100%楽しめたとは言い難いのだろう。たぶん。

 

舞台装置としてのラプラスの箱

本作におけるラプラスの箱というのは、大人が自分で作っておきながら、処理しておきながら、雁字搦めになりどうにもならなくなった過去の遺物を表しているのだろう。なんとかしたそうなのになんとも出来ていないサイアムを見るに。

その舞台装置としての役割は理解するが、ラプラスの箱の最後の一文は"祈り"と表せるような美しいものに見えなかった。現代社会の価値観からすれば人種差別的な内容である。"祈り"としても何を祈っているのかよく分からない。連邦がその権威を毀損されない程度に加減して付加したのなら、どちらかというと"呪い"、のろいでありまじないであるように思われる。

その納得できなさが最後まで拭えず、終盤はあまり演出に乗り切れなかった。普段は演出ゴリ押しされてもノリノリになれることが多い単細胞の自覚があるので、影響は大きかったように思う。*2

 

マリーダさんが好き

マリーダさんにはもっと生きてほしかった。なぜなら好きだから。アルベルトのマリーダさんへの入れ込みは、やっぱ惚れたのかな。気持ちわかる。あとロニが好き。*3

バナージとリディがミネバにスコンと惚れるのはちょっと入りづらかった。恋に落ちると言うのはそういうもんと言われればそういうもんなのだろうが。

*1:元々省略や誇張の表現だけに、アニメで細かく表情をつけるとどうしてもわざとらしくなりがちだと思う。

*2:一つ気になってしまうと、なんでユニコーンガンダムに乗せるとかまどろっこしいことを、とか、なんでフル・フロンタルの元にシャア(とゆかいな仲間たち)が来てくれたのか、とか、リディお前……とか、色々気になってしまった。小説では描写があるのかもしれないが。序盤、死にかけのカーディアス・ビストユニコーンに乗せたれよ、というのはちょっと思ったけど、演出の力であまり気にならなくなったシーンだった。

*3:女性キャラクターの気持ちが解放される時にまとめ髪が解ける演出、最近他で見たなと思った。多分シンエヴァ

チョコファッションを選んでしまった

ミスタードーナツの商品で一番好きなものはオールドファッション。小麦粉バター砂糖の塊の、存在感*1が好きだ。

でも今日は2分くらいの熟考の末*2チョコファッションを選んでしまった。己の浅ましさに恥じ入るばかりなのだが、最後までオールドファッションだと飽きないか?チョコファッションなら味変ができるが?というのが気になってチョコファッションにした。今までオールドファッションに途中で飽きたことなんて一回もないのに!これが人の心の弱さ。かまいたちYouTubeチャンネルでもそんな話してたじゃないか。悔しさが尋常じゃない。

チョコファッションは美味しかった。

*1:歯応え、ずっしりとした重み

*2:レジに列が出来てたから自然とそうなっただけ

怒り[映画感想]

怒りを観た。

ネタバレを含む。

 

ジャンルとしてはミステリーやサスペンスにも分類されているが、なんとなく、この3人の中の誰も犯人ではないのではないか?と思いながら観た。警察が中盤に登場するまでは。

この映画が事件の真相を解き明かすことや犯人の心理を追うことに重きを置いているとは思えなかったからだ。ただ、犯人を知りたくなる気持ちも正直ある。終盤で判明してスッキリもするが、分からないままでも然程モヤモヤはしなかっただろうと思う。

 

では何を見る作品なのかと言うと、近くに指名手配犯に似ている人がいる、と思っている人たちの葛藤だ。

だからストーリーの流れやプロットからはみ出す勢いで、個人の有様をぶつけられるような感覚があった。元々映画に限らず何でも、全体を見るのが不得意というのもあってそう見えているのかもしれない。指名手配犯という繋がりがあるということが頭の片隅にあったくらいだった。

 

当然、俳優の演技の比重が大きくなる。凄みがあった。宮崎あおいの小動物みたいに大きい黒目が怖かった。迫真の人間は怖い。この人の目の前に立っているのが自分だったら応えられるだろうか、という怖さだ。池脇千鶴は登場回数は多くないものの、加えて鋭さがあったので洋平(渡辺謙)が気の毒だった。田代くん(松山ケンイチ)はもう戻らない気がしていたので意外だった。よかったよかった。

妻夫木聡は登場人物としてのキャラクターを感じさせない人間になっていた。序盤の暴力的なシーン*1では何を考えているのかよく分からず怖さを感じ、そういうキャラクターなのかもと思ったが薄れていった。直人(綾野剛)はもう先が短いなら多少教えたれよと思わないでもなかった。最も犯人っぽくなかったが、最も謎が多く、人に話したくないことが多いと周囲からこんな風に見えるのだなと思った。

そして文句なしに怖かった森山未來。他人を緊張させるのが得意な人なんだろうか。爆発してるシーンより爆発寸前みたいな時が一番怖い。トチ狂ってる演技って陳腐になりがちだと思うのだが、本当に怖かった。

*1:『デッドライン』で読んだヤリ部屋ってこういう場所だったのか……と思った。

まとめ4[映画感想]

一本の記事の長さにならなかった映画の感想。

ネタバレを含むかもしれない。

 

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

トム・クルーズ強化月間。

ドバイのホテルでのやりとりはザ・スパイ映画というスリルがあった。高いところが怖いので、映像で見るだけで汗が滲んだ*1。モロー*2は恐ろしい死に方で気の毒だった。

ジェーンの色仕掛けが下手くそなのがなんだか新鮮だった*3。格闘シーンもかっこよく、レギュラーに定着しなかったのが残念。

 

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

トム・クルーズ強化月間。

前作まではなんだかんだイーサンのワンマンプレイになりがちだったのが、少しずつイーサンが仲間に頼ったり意志を尊重したりという向きになってきた。頑張れベンジー

そもそもレギュラーがほぼルーサーだけだったのだから仕方ないのかもしれない。そういえばルーサーには頼ってた。

 

ミッション:インポッシブル/フォールアウト

トム・クルーズ強化月間。

イーサンは毎回身内からも疑われての四面楚歌なのだが、それもやむなしというくらい暴れすぎなのである。どう見ても。レーン以外をあまりにもバカスカ殺すので何故レーンを殺さないのかが確かに謎だ。

そして今回やっと長官が終始味方でいてくれた、が、死んだ。IMFの人材不足が深刻。CIAもカオス。*4

レーンの目的が世界を滅茶苦茶にすることで、多くの国を巻き込んで核も持ち出して……が解決したとすると次回作は一体何をするのだろう?既に8本目まで予定されているそうだが。まだ生きてるっぽいしレーン?

 

アニマトリックス

『Final Flight of the Osiris』と『Matriculated』以外は日本のアニメっぽいと思ったら実際日本の制作会社に作られていた。*5それらはどれも自由自在な世界マトリックスならではの表現で、画を面白く美しく動かすことに力が入れられていた。アニメーターのアニメって感じだ。

『Matriculated』はテーマが面白くて、余韻が残った。思うようにいくことなどこの世界にはほとんどないのかもしれない。

 

マトリックス レボリューションズ

メロビンジアンのところに交渉に行くくだり、取引するとか言いつつ条件出されたらほぼ考える余地もなくトリニティーが暴力で解決してて笑った。本当に取引するつもりあったのか?よくリローデッドでネオがキスを迫られた時にじっとしてたな。

プログラムには目的があるが人間にはない*6という語りが印象的だった。では役割のないプログラムとは何なのか。元よりコンピュータの作りは人の作りと似ている。家族なんかも出てきてプログラムの擬人化っぽさも増した。マトリックスにおける人間とプログラムの差はなんだろう。

プロットとしては戦争が完全に終わったとは言えないと思うが、ひとまずシステムからは抜けかけている。続きを作ると聞いたけど、どんなことをやるのだろう。

 

GODZILLA ゴジラ

ゴジラ経験が少ないので合っているか分からないが、『シン・ゴジラ』が特殊なのであってこちらがベーシックなゴジラなんだろうか。

主人公の運がミラクルがかっている。帰れてよかったね。

*1:壁を登るシーンはトム・クルーズによるスタントだと聞き更に変な汗が出た。

*2:髪が長くて『デス・ストランディング』とは大分印象が違う。

*3:女スパイに対する偏見。

*4:ウォーカーが『マン・オブ・スティール』のスーパーマンだということにしばらく気付かなかった……髭で印象変わりますね

*5:オシリス号の方はスクウェアUSAとのことなので微妙なのかもしれないが。何がジャパニメーションぽいのかは画面から判断しているが、何が違ってどう判定しているのか具体的な説明がしづらい。

*6:ないというか、死ぬために生きてる。