のっぺり

基本的にネタバレに配慮しません。アイドル(ほぼハロプロ)、漫画アニメゲーム、本、ごはんその他の話

百合の日なので百合映画の話

今日は百合の日らしいので、百合映画の話。

と言ってもとりわけ百合映画を好んで観ている訳ではない。

そもそもファムファタール的な女が出てくる映画が好きで、そういう女が狂わせるのは男の人生だけではなかったというだけのことかもしれない。たまたま出会った百合映画というのが正しい。

ネタバレを含む。

 

1964年公開、増村保造監督のもの。どんな関係の百合なのかと言えば、性愛。これを愛と言うのかはわからない。憧れや執着をこじれさせた何かにも見える。

自覚の薄いファムファタールが好きだけど、本作の光子は割と意識的に動いていそう。ただどこか無垢な雰囲気があるのはやっぱり若尾文子の力だろうか。

 

よこがお

ついこの間初めて観たばかりで、当初は市子さんへの同情的な気持ちが強かった。時間が経つにつれ、百合的な描写が効いてきた。

市子さんの魅力に入り込めなかったり、基子がちょっと子供っぽすぎるところが引っかかったりはした。だけど互いに互いのファムファタールで、関わり合う限りどちらの思うようにも行かないだろうところが後を引かせていると思う。

 

シークレット・ヴォイス

人生の10本に入るくらい好きな作品。

本作はメインの登場人物が女性ばかり。

記憶喪失の効果もあり、罪深くも美しくイノセントなファムファタール、リラ・カッセン。ヴィオレタがリラと仲良くなって恥じらいつつ嬉しそうにしている姿がなんとも愛おしい。一方でその関係を守るための選択があまりにもシビア。破滅的な展開も含めて美しい。