一本の記事の長さにならなかった映画の感想。
ネタバレを含む。
インクレディブル・ハルク
作られた時期が近いだけあって、『アイアンマン』と雰囲気が似ている。そして、前半の凝った描写からヒーローものお決まりの展開に向かっていく構成も似ている。
アベンジャーズの方でハルクをやっているマーク・ラファロと本作のエドワード・ノートンの雰囲気が大分違うのだが、キャスト変更だと寧ろ似ていない人を選ぶのが定石なんだろうか。
トランス・ワールド
『CUBE』『残酷で異常』を彷彿させる、予算があまり無さそうで、短い時間に表現をギュッと詰めたような作品。
人物の描写が繊細で満足した。ファッションが一周していることで寧ろ大きく離れた時代の差に気付かないというのにはなるほどと感心した。
トムは生まれてこない人間になってしまったのか。ずっとあの円環の中に閉じ込められているのか。はたまた、セワシくんのように、遺伝子が違っても生まれてくるのか。*1
なんとも悲しい目をした人だった。皆が幸せになれるよう助力できたことが、彼にとって救いになればいいのだが。
ギヴァー 記憶を注ぐ者
ファンタジー色の強いSF。原作は児童向け文学だそう。
レシーバーの育成計画および規則の類があまりにも杜撰だったり、主人公が浅慮に見えたり、あの柱を超えるとどうして住人皆そういうことになるのか?だったり、引っかかるところが多い。90分程度に纏めるとこうなるのかもしれない。薬を断つことなく主人公を信じようとした親友が一番すごいのでは。
白黒の映像に色がつく演出は、ベタだけれど良く作品の内容に合っていた。
グランド・イリュージョン
フォー・ホースメンの人間性そんなに重要じゃない展開なんかい!最終的に黒幕の手の上でない、寧ろ出し抜く活躍を期待してしまったので拍子抜けした。
怪しい人物から目を背けさせるためなんだろうけど、フォー・ホースメンとしての4人の人間性に大きくスポットライトが当たらないまま、オチで映画の雰囲気が変わってしまった印象だった。
女は女である
ちょいちょいカメラに向かって話しかけるの、なんか既視感あるなと思ったら昔の少女漫画だ。メタ的な描写はこういうものが元ネタだったりするんだろうか。
しかし半分以上会話のノリが分からない。フランス文化が分からないからなのか、時代の違いなのか、ヌーヴェル・バーグだからこんな感じなのか、思い当たる節がありすぎて、フィクションぽいのかどうかもわからない。いや流石に家の中で自転車乗らないよね?コメディノリってことかな。
しかし画面は流石の美しさで、それだけは時代や文化を超えて伝わるものだなと感じた。カメラの首を振って人物を追う、家の中の撮り方が面白かった。
今ヤッとけば父親!と思えるのがよく分からないのと、何かとその気じゃない彼氏をその気にさせるには結局他の男と寝るしかないんかい!というところに若干納得できなかった。いてまえー!
セブン・シスターズ
思てたんとちが〜う!
ミステリーかサスペンス、スリラー的な作品なのかと思ったらアクション映画だった。
カレン・セットマンのベーシックスタイルが美しかった。あの格好がキマるって凄い。