のっぺり

基本的にネタバレに配慮しません。アイドル(ほぼハロプロ)、漫画アニメゲーム、本、ごはんその他の話

まとめ3[小説感想]

小説の感想。ネタバレる可能性あります。

 

今村翔吾『塞王の楯』

散々言われていそうだけど、王道の少年漫画を読んでいる気分に。ジャンプに載ってそう。もし漫画にすることがあれば『火ノ丸相撲』の川田先生にやってほしい。堂々たる王道展開に、胸が熱くなるべきシーンで胸を熱くした作品だった。友情、努力、勝利。

多分色々無茶なんだろうけど、匡介が石の声を聴く*1、までとなれば流石に分かるものの、石垣に詳しくなさすぎて何がどのくらいフィクションじみているのか判断がつかない。

そしてどのように石垣を作ってるのか縁遠すぎて頭の中で想像できないのが残念だった。ふと思い立ってYouTubeで検索したら、庭とかに石垣積んでる動画出てくるじゃん…もっと早く気付けば良かった。

 

小川糸『ライオンのおやつ』

中盤まで順調に入り込んで読んでたのだが、先生のくだりで急に普通の勧善懲悪みたいになって急に冷めてしまった。私は人間に、自分の予想もせぬ一面があってほしいのだと思う、特にフィクションでは。

これを読んでこんなことを言い出すのは不謹慎で失礼だろうけども、好きなご飯を食べてお散歩して寝るだけの生活、本当に目指したい。健康なうちにそれやるの叶わない気がしてるけどなんとかそうなりたい。

 

彩瀬まる『新しい星』

見える景色が身近で、じんわり沁みいる小説だった。

毎話、ほんの少しの希望で、ほんの少し気持ちが軽くなって、誰かに優しくできるような気分になった。実際にはこんなに丁寧な人間をやっていないので無理。あとタコを飼ってみたくなった。タコってもしかして……可愛い……食べるけども

 

永井沙耶子『女人入眼』

鎌倉殿の13人を観ている今だから、より楽しめたと思う。登場人物の印象は結構違っていて、更に内面を掘り下げて見せてくれる。でも義時はあんまり印象が違わなかった。史実でも絶妙に食えねえ奴なんだろうか。もしや歴史小説ってこういう風に楽しむものだったのか……と今更思った。

政子の話だと分かるに連れて面白くなっていった。主人公には立ちはだかり、手のつけられない恐ろしさを感じられて興奮した。力強く傲慢にしなやかに生きた女の迫力に満ちていて、哀しい話でもあるのに不思議と読後の充足感があった。

正直もっと政子に振り回されたかった気持ちはある。

 

柚月裕子『ミカエルの鼓動』

なんとなくドラマっぽく……というか白い巨塔か。そういう風に感じて、西條が長谷川博己さん、曾我部病院長が國村隼さん、雨宮が木村文乃さんで再生された。

オチは割と想像通りだったけど、プライドと使命感の狭間で揺れる男の描写が歯痒くて見事に焦らされた。いや〜小学生の命を一番に考えてくれよ普通に。と思うんだけど、自分ごとになると冷静になるのが難しいのも分かる。

責任が重すぎて、医療に関わる仕事は絶対にしたくないし出来ないと改めて思った。いつも医療従事者の皆様に感謝の気持ちがあります。

 

深緑野分『スタッフロール』

産みの苦しみを描いた作品好き。そういうお話って最終的に破滅的な終わり方をすることが多いけど、マチルダは極めて健康的に社会との断絶することもなく生きていて珍しいと思った。破滅エンドも好きだけど、これはこれでホッとした。たった一つの好きなことをしながら生きているんだって、素敵だね。

 

CGアニメーターの仕事内容を知らなかったので、ヴィヴのパートも面白かった。CGの動画を作るための作業がここまで分業化されているとは知らなかった。ドラマに入り込むと言うより、CGを取り巻く色々について思い返したり考えたりしながら読んだ。

ただヴィヴの凄さがあまり想像できなかった。手書きのアニメは少しだけ分かるけど、CGの原画の凄さのポイントがそもそもあまり掴めていない。原画なんだからある程度は同じだろうと思うものの。

今まで観たCGの中で一番魅力的だったのは、『ダンボール戦機』のLBXのバトルシーンだった。なんてカッコいいんだと強く思ったシーンが……あったんだけど何話なのか思い出せない。あれはCGっぽさを感じさせないとかいう問題ではなくて、まさに原画の良さでメリハリがついてカッコよく動いていたんじゃないかと思う。LBXのサイズ・重さに合った動きで、構図もカットの繋ぎも良かった……と思う多分。見返したい。

 

ちらりと言及のあった、日本のゲーム系の会社が作った物凄いクオリティのフルCG映画は『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』のことだと思うのだが、あれは本当に凄かった。当時映画館であれを見て、ああ技術的に日本でこういうものって作れるんだ、と思った覚えがある。よもや現実の景色との境が曖昧になろうかという、FFの世界が実在するのだと思い込まされる作り込みだった。お金なのかぁ……。

CG全面否定派ではないけど、作り込みが甘い3DCGだと我に返ってしまって没入感が途切れるのが嫌だ。しかしあのレベルで作り込まれていると、CGだからどうとかいう問題はなくなる。

 

CGで実在の人物を登場させるのは、生命の禁忌的な感覚というよりは現代の人権的な考え方の方で引っかかりを感じていて、生前に本人の許可が取れているなら別にいいのではとぼんやり思う。家族の許可で良いか、著作権のように権利が切れることがあるのかはちょっと迷う…何せまるで本人のように振る舞うから。

それはそれとして『ローグ・ワン』好きです。

*1:厳密には見えている

2022夏クール感触[ドラマ・アニメ]

最初の1〜2話くらいでの感想。ネタバレることもあります。

 

ドラマ

空白を満たしなさい

原作未読。

個人的には佐伯よりも徹生と千佳の方が怖い。俳優さんの演技とか撮り方がホラーの文法なのではないか。色味もなんかずっと怖いな。

話の重心を察させない雰囲気と毎回引きがあるのとで、ミステリーらしく続きが気になる。復生者とそれを取り巻く設定も面白い。

最後まで観ると思う。

 

善人長屋

なんとなく時代劇を観たいな〜と思って1話を観て、力まずに観られそうな明るいノリだったので視聴継続しようとしたのだが、家のBSアンテナの調子が悪いらしく2話から録画不能になってしまった。配信もなく断念。

1話見た限り得体の知れない溝端淳平さんの顔がキマってて普通に怖い。

 

初恋の悪魔

まだどういう方向に行こうとしてるドラマなのかがはっきりとはわからないが、『カルテット』みたいに人間関係の方に重心がありそう。2話で既に事件の方はアッサリ解決だったので。

主人公とヤバい奴らではなく、主人公が一番ヤバい奴っぽくて楽しみ。初恋の悪魔とはなんなのか。互いに首を傾げる動作に不思議な気持ちよさがあって早速ハマった。

 

『ひとよ』でも思ったけど、どんなに荒れてる演出でも松岡茉優さんの顔は上品に可愛い…自分は鞘師里保ちゃんが好きなのでバラエティで喋ってるところをよく見かけていたものの、俳優業の方ってあんまり見たことなかったかもしれない。佐久間由依さんは『最愛』で初めて見たんだけど、また警察の役だな。ハマってる。

 

ところで『空白を満たしなさい』と本作にはどちらも柄本佑さんが出ていて放送時間が被っているのだが、裏被りってドラマだとそんなに気にされないものなのか。しかも主役、準主役級の役柄なんだけど。今のところは『空白を満たしなさい』の再放送を録画することで両方見れている。

 

石子と羽男-そんなコトで訴えます?-

天才弁護士と見せかけてハリボテという設定が良かった。石子と羽男は助手と天才ではなく、足りない部分をかなりしっかり補い合うバディもののようだ。身近なスケールの社会派なんだろうけど、軽やかで観やすい。各回の終わりに実際のニュースらしき映像が流れるが、近年ではあるもののそこまで最新のという印象ではない。

有村架純さんの女優ぶりが好き。一筋縄で行かない強さと優しさとしなやかさを感じる。

 

鎌倉殿の13人(3クール目)

頼朝が亡くなって、タイトルの13人はこれからなのか。それも13人!(ドン!)ではなくて、5人…(中略)…いや7人…(中略)…えーい13人!(テン!)だったのか。

今のところサブタイトル通り鎌倉殿"と"13人なので、"の"になっていく過程が楽しみ。なるのか?2クール目が始まった時に既に楽しみだった義時の変わりぶりもまだまだだと思うので引き続き楽しみ。

 

ザ・ボーイズ(シーズン3)

原作未読。

もうホームランダー以下皆メチャクチャすぎて何がなんだか。ブッチャーはまともな人間ではないけどあんまりブレないのでドラマ観てる側としては安心感がある。元から様子がおかしかっただけか。まとも王選手権だとやっぱスターライトが優勝かな。

 

家庭教師のトラコ

1話、途中まで普通にハラハラしつつ観ていたのだが、トラコ先生が怒鳴りながら怒るあたりでふと我に返ってしまった。唐突に感情的になられるとキャラクターを通り越した作者の説教臭く見えてしまう。

「わかんないという言葉が嫌い」って言うのもな…自分でちゃんと考えるべきであるって言いたいのは分かるけど、剣幕と強い言葉で子供に忖度させようとしているように見えてしまう。人間味の薄いキャラクターの感情的なところが悪い方に作用しているような。デフォルメはあるにしても伝え方これでいいのかな、と心配な気持ちになる。

 

お金は大事な人の為に使うと結構幸せだよね、には単体では同意なんだけど、厳しい指導の割には凡結論で拍子抜けだったり、トラコ先生に色々事情がありそうでまだ前振りなんじゃないかと思っちゃったり、イマイチ釈然としない。1話完結風の作りなのですっきりしたい気持ちがあるのかもしれない。

トラコ先生の上辺のキャラ変も地味にストレスになっている。昭和熱血風は無茶のような。

話はまだまだこれからなんだろうけど、あんまり好みじゃなさそう。

 

アニメ

 

リコリス・リコイル

設定に既視感があるような気がしてるけど、『GUNSLINGER GIRL』かな。本作は今のところ子供を武器にする悲壮感や死と隣り合わせの緊張感があまりないので、作品全体が似てるかと言ったら別に似てない。

アラン機関の女子は割としっかり描き分けられて個性のあるデザインなので、いかにも美少女な千束とたきなが並んでると逆に判で押したような印象を受けてしまう。フキが制服着てるのを見て、千束とフキがバディ組む話の方を見てみたいと思ってしまった。

見た目から商業的な都合を感じすぎてしまうというか…全員美少女だったら特に気にならなかったかもしれない。

 

ユーレイデコ

画の作りが凝ってて面白い。

実物より仮想の諸々の価値が高い世界観を、ベースの建物が綺麗じゃなかったり、デコの部分はカラフルで色トレスにしてたりという画面から見て取れた。

視聴者である自分から見るとそうなんだけど、キャラクターから見たらもっと仮想と現実が馴染んでいるんだろうな。たぶん。管理されたディストピアという設定の作品は見たことがあるけど、人工の仮想が物理的な実存を侵食しているっていうのは初めて見るかも。

 

東京ミュウミュウ

初代アニメを少しだけ観てた。

1話だけ観て00年代の少女漫画アニメのノリに浸り、老いによってついていけなくなっていることを痛感した。プリキュアとか女児向けアニメって今もこういうノリあるんだろうか。

 

惑星のさみだれ

原作既読。気になったので1話だけ観た。

派手さはないけど丁寧だと思った。原作からしてゴテゴテした作りが合う感じではないし、堅実な演出が合う作風なんじゃないかと思う。それが一番難しいとも思う。

 

異世界おじさん

原作未読。

なんとなく見始めたけど面白いし癒し系。異世界転生モノの作品をまともに観たことがないのだが、異世界転生あるあるはなんとなく分かったつもりになっている。本当は何か触れておいた方が良かったんだろうな……。エルフの子、なんとかしてこっちの世界に来られないんだろうか。なんとかおじさんに想いが伝わってほしい。

絵が全然崩れなくて、鉛筆っぽいガサガサで太めの線のが上手くデザインと色に馴染んでいる。

 

ブッチギレ!

新撰組ほぼ死んで替え玉って設定が面白そうだと思ったので。視聴前の印象からすると意外と王道な展開をしそう。画面全体的に不思議な色味。

『石子と羽男』と被っているのでBSで録画しているが前述の通りBSアンテナの調子が悪く録画失敗しており早速数話観られていない……

 

ヴィンランド・サガ

原作未読。

最初の数分で重厚なファンタジーであることが伝わってきた。画面に隙がない。

アクションの一部に3DCGを下敷きにして手書きしてるのかな、というカットがあった。シンエヴァでもあったけど、より違和感が少ない気がする。難しい構図の工数を減らして制作できるのかな。

大筋でどんな話なのか全然知らないのだが、このクオリティのアニメが毎週見られると思うと嬉しい。続きが楽しみ。

虚無を飲む

いつだったか350mlのノンアルコール缶ビールの試供品をもらったのをすっかり忘れていて、冷蔵庫に入れっぱなしのまま、まあまあ賞味期限が過ぎてしまっていた。

普段、家でノンアルコールビールを飲む機会というのはさっぱりない。まず第一選択として普通のビールを飲む。アルコールは飲めないけどビール飲んでる感じの雰囲気を出したい機会は外に居る時、人前で勃発することが多い。特に会食にセンシティブにならざるを得ないこの社会情勢になってからは。

 

ノンアルコールビールが冷蔵庫で冷えている間、いくつものビールやらワインやらが入ってきては先に出て行っていたはず。と思うとやや申し訳ない、あとは多大なる勿体ない気持ちがあり、朝っぱらから録画したアニメやらドラマやらをつまみに飲むことにした。

しかしこの半年ほど油断に油断を重ねた生活をした結果、今、レコーディングダイエットを余儀なくされている。摂取カロリーは減らせればはっきり結果に繋がるわかりやすい指標だ。

別にそこまで飲みたいわけでもない、ただ勿体無いという気持ちで、アルコールの入っていないビールに貴重なカロリーを割いて良いものか?ていうかカロリーはいかほどのものか。缶をよくよく見てみた。

 

カロリー0、プリン体0、アルコール0だって。

 

じゃあこの飲み物には何が入っているの?

 

とは言え自分だってカロリーを気にして飲むのやめようかと思ったくらいなんだから、需要があるだろうことに疑いはない。

 

でもビールって何だっけ?

 

飲んでみるとさわやかな香りが広がり、トマトジュースのような味がした。これが虚無の味。

2022冬クール[ドラマ・アニメ感想]

既に5月も終わろうとしているが2022冬クールのドラマ・アニメの中で最後まで観たものの感想。

途中で視聴をやめたものもあり、途中で一度感想を書いておけばよかった。今季からはそうしている。

 

ドラマ

恋せぬふたり

恋人のフリをする話で、あ、そういう感じ?と構えてしまった。が、それでなあなあにして何とか生活していく話ではなく、真面目なドラマなのだと認識した。

 

初期のカズくんとか誇張されすぎではと思わなくもなかったけど、物心ついてからずっと毎日毎日分かり難い常識にうんざりさせられていることを凝縮したら、確かにこうもなるか。もうひとつ、いくらなんでも恋愛でここまで他人をぞんざいに扱えるだろうか…と思ってた千鶴ちゃんのルームシェア中止のくだりも実は別の理由だったし。

その後、もし分かってもらえたら、の先が描かれていたところが見どころだった。分かってもらえたら、では自分は分かろうとできるか、向き合ってどんな答えを出すことができるか。

咲子のイノセントで前向きなキャラクター、根がいい人の多い世界がやや物足りなかった。相互理解や自分の選択を諦めなくて良いということにフォーカスしているんだからそういう作品であると言われればその通りなので、完全に自分の趣味の問題。小説『正欲』くらい辛辣だと見てられなかったかもしれないし。

高橋一生さんがいると、デフォルメが効いてる感じもするのにグッと日常に寄る感じもあって不思議な感じ。

 

子供を作るとか欲しいとかいう話は性的な話につながると思うので高橋さんに聞けないのはそりゃそうだと思うんだけど、なんで子供の話になると性的なことに関係ないことになっちゃうんだろう。アロマンティックアセクシャルではなくても、一般的に当たり前とされている性愛の常識に対して何か変だな、違うな、と思うことは色々ある。子供の話以外にも。

 

鎌倉殿の13人(1クール目時点)

学生時代にまともに勉強しておらず日本史をしっかり学ばなかったので、気軽にざっくりとした歴史の流れを学べて良い。描写のどこまでが史実なのかは確認しておく必要があるけど、歴史を学ぶ時に何が難しいって流れを掴むのが一番難しいので、俳優さんの顔のイメージと併せた人間関係から出来事を学べるのは大きい。一瞬しか登場しないような人物も木村昴*1だったり濱正悟*2だったりするので、知っていれば印象に残る。

 

成人してから大河をまともに見たことがなかったんだけど、流石に日本で一番金がかかってるドラマだな…と思ってるけど違うのかな。子供の時分は家族が見ているのをなんとなく一緒に見ていた。平家のなんか海が見える屋敷みたいなところだけちょっと作り物感が強すぎた。そういう装飾の部屋なのか、海が見えてるのか判断しかねている。

登場人物が自分勝手だったり感情的だったり首尾一貫してなかったり揺らぎが多いのは三谷節なんだろうか。描写がコメディに寄りすぎていないので、リアルな偶然性みたいに感じられて結構好きだ。

あとはキャスティングも良い。皆ハマっている。小栗旬さんってこんなに柔軟に色んなことができる俳優なんだな。北条時政の結構めちゃくちゃなのに人間臭さが強くて全然嫌な感じがせず寧ろ好感度が高いのも、脚本はもちろんのこと俳優さんの力も大きい。

 

例に漏れず、これからは義経の活躍が楽しみ。フィクションの義経は色んなパターンがあるけど、見た目は判官贔屓バリバリ効かせられそうっぽいのに中身が全然そうじゃないのは初めて見るパターンかもしれない。頼朝は坂東武者との間に埋めがたい溝があって、義経はあんな感じだけど源氏としての連帯感があるっていうのが良いままならなさ。

 

真夜中にハロー!

アイドルに助けてもらう、っていうコンセプトには共感するのだが、ステージの上の彼女たちが一番魅力的だと思っているので、あんまり観客と同じような目線で話してしまうとなんか違うと思ってしまう。ファンからアイドルへのコミュニケーションは一方的なものと思っているので、彼女たちがステージに立っているところを見ると何という訳でなく心に強く響いてしまって、結果支えになってくれる、という感覚が自分としては近い。

そういう意味だと、アイドルから特定の観ている人へ意識が向きすぎているのも、違和感が大きかった理由かもしれない。歌っている時の撮り方も、アイドル側の「見られている」という意識が強い時の方が好きなので。juiceのひとそれ回はステージの上で歌うのを主人公が観客として見る形式だったので好き。それはそれとしてjuiceは最終回近くまで出番がなくて焦った。ファンなので。

 

各話の主人公はハローの曲に出てきそうな、どこか不器用な感じの女性が多かった。ただこの話だったら他にもっと合う曲があるような、という回もあったので、全てが曲での当てがきではないような気がしている。お父さんの回あって不思議に思ったけどあれは元々娘の方が主人公だったりしたのかな。でも状況的にはお父さんが頑張るところだろ、という。

最終回の、ミサキちゃんがアクスタに向かってお母さんをよろしくって言ってるところと、友人の扉がオープニングのオチャノーマに繋がるところが好き。

 

となりのチカラ

松本潤さんが父親を演じているのを見て時の流れを感じた。花男で時が止まってしまっている。2005年。ウッソォ…

チカラくんの慌てふためき悩み落ち込む姿が、タイトルからして来年の大河『どうする家康』と似たような香りがしているが果たして。

 

一昔前ならさして目新しくもないご近所人間ドラマってことになりそうなんだけど、人様の事情に口を出すことが良くないこととされる今だから、やることに意味がある作品になっている。と思う。

細かいことが気になったり、結果を予想すると何もできなくなったり、それで何かしたとして、果たして力になれるだろうか。寧ろ邪魔になるのではないか。お金出せる訳じゃないし、責任も持てないし。今、人の助けになりたいと思っても、実際に行動を起こすまでのハードルはめちゃくちゃ高い。作中、主人公はほっといてくださいとも言われまくっている。

フィクションだけど基本的に無茶はせず、諸問題はそう簡単に解決しない。でも相談、対話、人との関わりそのものに力があるということを描いた作品だった。

実際、現実に相談に乗ってくれる人がいたら、解決しなくても少しだけ気が楽になると思う。チカラくんもそれを目指している。

でも相談を受ける人の立場になると、多分かなり距離感が難しい。相手を怒らせたり、不快な気分にさせたりすることを避けられないだろう。それって別にご近所問題じゃなくても、人との関わりの中では必然なのだ。

ただ今の自分が人付き合いのコストを節約しているから、本作が途方もなくフィクション的であるように感じてしまう。これだけのコストをかけられるのは、そういうことが好きな人間だけ。やろうと思えば自分にもできることがあるかもしれないけど、今のところ全く余裕がない。

 

気になったところ。

中越家の問題解決はそれでいいの!?

ちょっと拍子抜けしてしまった。おばあちゃんを施設に入れる話は現実的な選択が必要になっただけに。

あとチカラくんが解決するってことになってるけど、あかりちゃんがしばらく1人で頑張っていたにしても協力しないのかなとか。

 

マリアさんの妊娠中絶の話

男の同意がないとできないっていうのが引っかかってしまってムカついてしまった。現状そういう病院が多いんだからこういう描写になるのはそうなんだけど。男の責任とか言う前に自分の身体のこと自分で決めさせなよ。マリアさんが本当に産みたくないって思ってたら最悪の展開じゃん。

 

・上条くんの件

解決バランスに納得がいかず……土下座なり就職先の世話なりもっと頑張らないといけないほどのことをしているよ、管理人さんだけじゃなくて住民も。上条くんに偉そうなこと言ってないでもっと申し訳なく思ってくれ。

 

アニメ

東京24区

PSYCHO-PASS』っぽくはあるけどまだあそこまでガチガチに管理されてない、その手前の世界の話。

RGBのキャラ付けも聖女のようなアスミの存在もコッテコテにフィクションのアニメっぽいのだが、政治や選挙の都合やらカバ先生が死んだやらシュウタがずっと悩んでるやらの題材とミスマッチな気がして入り込めなかった。

シュウタは凡庸で迷ったり悩んだりすることが仕事なんだろうけど、あまり他二人と釣り合いが取れていないようにも思った。リアルであるとも言えるけど、やはりつい見てしまうような魅力があって欲しかったというか。コッテコテじゃないところに惹かれたい気持ちがあった。

 

キャラクターデザインがハイキュー!!っぽい。これもアニメっぽい。カットの繋ぎが凝ってるのが良かった。これもアニメっぽい。カルネアデスのデザイン最初見た時にしょっぱいなーと思ったけど、取って付けた役割なのでわざとだったみたい。

 

時光代理人

美しいアニメ。構図も凝っててカッコいい。中国の風景が馴染んでて、海外アニメっていいな。色味があんまり見たことない感じ。

たまに絵の動きが自主制作っぽい感じになる時があるんだけど、プロの絵と比べてどこでそう判断してるのか自分でもよくわからない。動きのぶつ切り感とか?でも枚数少なくても感じさせないものもあるし…動きの動線かなぁ。

1クールで終わるのかと思ったらそうじゃなかったのでちょっと残念。

 

鯖喰いビスコ

これ、ラノベ原作だったのか。画の迷いのなさから絵がある作品が原作、またはオリジナルアニメなのかと思ってた。世界観が作り込まれていて楽しい。

ミロとビスコが喧嘩するところとか、シンプルなことを丁寧にやるシーンの演出で盛り上がった。丁寧じゃない回は何が起きてるのか見ただけでは分からない時もあった。ビスコとミロの顔が好きなんだけど、丁寧な回は顔も美しくて眼福。

 

ビスコとミロがこれはもうデキてるだろ……と思っていたので原作のネタバレを踏んで驚いたのだが、7話で納得。パウーがビスコをしっかり口説いてるし、これは好きになっちゃうわ!ビスコ可愛いじゃん!しかしその後のビスコとミロの信頼関係の描写にも唸った。いややっぱりデキてる。

 

何人か違和感というか、声優さんが無理に声出してる感じがするキャラがいて喋る度にひっかかってしまった。

ビスコが死んでミロが1人になった時、EDの歌唱も1人になってたのがミュージカルみたいで良かった。

*1:輪るピングドラム』、『ピンポン』好き

*2:ルパパトと『恋せぬふたり』で覚えた

シン・ウルトラマン[映画感想]

シン・ウルトラマン感想。

ネタバレる可能性あります。

 

前回のあらすじ。予習の為にウルトラマン全39話を観たらウルトラマンも科特隊もすっかり好きになってしまった。いやウルトラマンのことは元から結構好きでした。ハッハッハッ…

 

 

 

 

 

 

 

で、シン・ウルトラマン

思ったことは色々あるんだけど、何よりも、

 

ウルトラマンがなんで人間を好きになったのか全然分からない。

 

その違和感が一番が大きかった。

見守り続けたいと強く願われるような、愛おしいとか面白いとか思えるような魅力が、禍特対に、人間にあったとは全く思えない。神永が子供を庇った、の一点くらい?*1禍威獣の対応もほぼ打つ手なし、で終わってしまっているし、政治に巻き込まれたり国同士の力関係がどうだのと、自主的な成長を見守りたい、という期待を持てるような状態には思えなかった。寧ろ下劣な品性や絶望的なまでに自滅に向かう醜態ばかりを晒したような。

 

いや〜人間には希望があるとかそんな悪いところないとか思ってないけどさ、ウルトラマンの命を懸けるほどの何かがあったと、この映画観てる間だけは思わせてほしいのよ。

リアリティレベルを上げたことで寧ろ感情的な部分の説得力に欠けてしまったように思う。禍威獣を倒すほどの技術を人間が持っていないこともあるだろうけど、それでも最大限やることやるんじゃないの。倒せなければ人のいないところへ誘導するとかはさ、科特隊もやってたじゃん。外星人と交渉するなら、政治的な都合以外で、理想の為にどうしたいのかに誰かしら苦心してほしかったよ。いきなり諦めてばかりじゃん。わかるよ、これが現実だもんね。でも非現実的で荒唐無稽でいいから、ウルトラQのくだりを、人間は弱いなりになんとかやってってんだってのを、ウルトラマンにも見せあげてほしかったよ。滝くんとイデ隊員の神頼みに至るまでの差が大きすぎる。こんなにTVシリーズと同じことをやるなら人間側の描写に拘ってほしかった。上映時間とか予算とか色々都合あるんだろうけど、早々にウルトラマンの正体が割れたり神永がほぼウルトラマンになってるのは、上映時間内にこのストーリーを収める為のアイディアだよね?だからやっぱり、何とかしてほしかった。

最終的にウルトラマンが死んだことがただただショックだったのも、釣り合いが取れていないと感じたからだと思う。ウルトラマンに共感できたならきっと感動して泣いただろう。

 

その他所感。

ウルトラマン初登場時の顔が絶妙に不気味。好きなリアルさだ。カットによってどのタイプのマスクを参考にしたのかが違って見える時があった。初登場時はAっぽい気がする。

ウルトラマンと人間でコミュニケーション取りすぎで神性が失われている。もしかして私はウルトラマンをアイドルみたいに思っているのか。

・ハヤタ隊員はウルトラマンと一体となっている間も彼自身の自我が強かったように思うが、本作の神永はほぼウルトラマンだった。地球に残ると言い出した時、神永の人生を奪ってしまうことに関してはなんとも思わなかったんだろうか。

・それを見て逆に、ハヤタ隊員の中のウルトラマンは、変身する少し前からだけ身体のコントロールを得ていたのかもしれないと思った。ウルトラマンが、変身しかない、と思った時から代わるとか。

・CGのヌルッとした質感に慣れないのもあったが、ウルトラマンと怪獣の重さが失われているように見えるところに一番違和感があった。実際に地面に足がついて、プロレスできる特撮の強み。

・予告で使われてたカットが一番カッコよかった。

・手前の物で画面を狭くする構図の技法、好きだしウルトラマンっぽさも出るんだけど多すぎた。

ウルトラマンの声がなかったのは大分寂しかった。

メフィラス星人が変態行為とか手段を選ばないとか言ってて価値観が日本人に寄り添いすぎと感じた。ウルトラマンは外星人なので体臭を嗅がれると恥ずかしいという気持ちはないんだろう*2と思ってあのシーンをスルーしてたのに、違うんだろうか。

・最後、変身止め絵カット(戻しも)を入れてくれたのは嬉しかった。作風的に難しそうだったから。

ウルトラマン、やっぱりスタイルいいなぁと思ったらクレジットを見た感じベースは古谷敏さん?やっぱりスタイルいいなぁ…

高橋一生さんの声ってどこに出てた?シン・ゴジラのキャラがいたのか?

・主題歌のM八七はウルトラマンの消えた世界の寂しさと希望と生きる上で必要な強さが表現されていて、切なくなるけど少し嬉しくもなる不思議な曲。

*1:しかもその時だけ、禍特対の人間が実働部隊のような動きを、しかも単独で取るのも謎すぎた。作戦とか分析の担当なのかと。

*2:ウルトラマンって体臭なさそうだし

ウルトラマン予習した[特撮感想]

シン・ウルトラマンに備えて、ウルトラマンを予習した。世代的にはリアルタイムで視聴できたのがティガ以降。円谷プロの配信サイトですぐに観られて、なんとも便利な時代になったと改めて感じる。

 

GWに全39話をバーッと観たのだが、普通にハマってしまった。

そもそも、特撮方面には詳しくないが、昔からウルトラマンのデザインが好きで、ウルトラマンの登場シーンばかり集めた総集編?のビデオを繰り返し観ていたのだった。ゾフィー兄さんがずっと喋るやつ。多分これ。ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団 - Wikipedia

ウルトラマン、美しい…

 

所感。

ウルトラマンがハヤタ隊員と一体となったのは事故が原因だったのか…割とウルトラマンとしっかり会話してて驚いた。

・変身する時の静止画のカット(拳を前に出したポーズ)がかっこよくて好きだけど、シン・ウルトラマンではやるんだろうか。ノリが合わなそうだから無理かな…

・科特隊の作戦は結構失敗率が高く*1、でもウルトラマンに頼ろうという想定が全くないのは、放送されてる事件はうまく行かなくてウルトラマンが来た時のもので、そうじゃない時もあるからなのかもと思った。つーかウルトラマンが登場する仕組み知らないんだから頼りようがないか。

・と思ったらイデ隊員はそれで悩んでた。キャップ以下皆立派だけど、ジャミラの件然りしっかり悩む彼の姿は魅力的だった。

Wikipedia情報によればウルトラマンスーツアクターはデザイナーの方が強く希望した方を指名したらしく、道理で美しい訳だ。手脚が細く長い。ザラブ星人の偽ウルトラマンと、はっきりとは並んでいないけどスタイルに差がありそうだった。こんなぴっちりしたスーツもし自分が着たら大事故だ。

・怪獣の被害に関して、登場人物が何らかの責任を感じてなんとかしようとするシーンが辛いな。こんなんどうしようもないよ。気持ちはわかるけど。

・なんとなく不穏に終わる回が印象深い。ガヴァドンの回でたくさんの子どもたちの落書きに囲まれたり。ジラースの回のなんとなく悲しい感じとか。

・なんか構図がかっこいいな〜と思った回は円谷一監督回だった。映画っぽかったり奥行きがあったり。

・構図が面白いな〜演出もバキバキだな〜なんだこのリズム感は〜って思った回は実相寺昭雄監督回だった。初回であるガマクジラの回は、反射を使うことに拘られてたりフジ隊員の顔をねっとり撮ってたりしてなんだこれはって思った。ガヴァドン回の土管で奥行きを出すカットがかっこよかったな…

22話尖ってんな!と思ったらやはりだった。怖い。

好きなのはスカイドン回。

・もし庵野監督がこのあたりから影響を受けているのならば、エヴァを観てなんとなくザワザワした気持ちになるのは構図のせいなのかも知れない。画面の半分以上が主役以外の何かで埋まってたり、不思議な形になってたり。

・大きさがいいよねウルトラマンウルトラマン光の戦士なのに夜の方が映える。夜だからこそか。

ウルトラマンに変身してる時のハヤタ隊員の描写がさまざま。いなくなったり気絶してたり。31話では変身する時にビルぶっ壊してた。道義的にどうなの…となるかもしれないが、画的にかっこよくて気持ちよかった。

*1:ネロンガの回で発電所普通に壊されてたのも、ゴモラの回で大阪城だけは守らなければ!からソッコー壊されてたのも、あまりにあっけなかった。壊してナンボの映像であるのは分かるのだが。

ごろチキがグランドメニューになってた

ごろチキファンだけれども、コロナ禍になってからというもの外食の機会が減り、松屋はテイクアウトが出来るけどもそもそも外に出る機会も減り、特に期間限定のごろチキとはすっかりご無沙汰だった。

今はどうやらごろチキをやっているらしいということで一念発起、もしかしたらもう終わってるかもな〜と思いつつ買いに行ってみたらばなんと、グランドメニューになったって店頭に書いてあるではないか!歓喜!いつでも食べられる……?感謝。外食のカレーの中で一番好きです。二番目と三番目は近所のインドカレー屋のマトンマサラカレーとチキンドピアザカレー。

 

こんなに喜んでおきながら、いや興奮してたからなのか、ごろチキをテイクアウトしたことをすっかり忘れてセルフサービスの割り箸と紅しょうがと七味をもらってきてしまった。完全に牛丼装備じゃん。

予備の使い捨てスプーンがあって良かった。今日のごろチキも美味しくて幸せ。