バヂザンデのほし

基本的にネタバレに配慮しません。アイドル(ほぼハロプロ)、漫画アニメゲーム、本、ごはんその他の話

マトリックス[映画感想]

マトリックスを観た。

ネタバレを含むかもしれない。

 

名作は色褪せないを地でいく作品だった。もう20年以上前のSF作品だから、大いには期待していなかった。とんだ思い違いで恥ずかしい。技術が発達すればより良い映像が作れる訳ではない、映画を面白くするのはそれ自体ではないということを思い知らされた。

 

重力を無視したいかにもなワイヤーアクションすら、マトリックスがプログラムによる仮想世界という前提に立つと最も説得力があり、魅力的な表現だった。画面への気合いの入り方が半端じゃない。絶対にイケてる映像を撮るという意志の元に作られただろうイケてる映像の数々。堪らない。別に構図のプロでも専門家でもないし、学んですらいないんだけど、それでも感じずにはいられないこのキマりっぷり。

色彩も印象深い。マトリックス内での全体的に緑がかった、しかしながらわざとらしすぎない彩度が、自然に世界観に没入させてくれる。序盤の赤とのコントラストにドキッとする。オレンジとは不思議な調和をする。黒との組み合わせは作品を象徴する色遣いだ。

いちいち面白い画なので、ずっと心躍らせながら見ていられた。アクションの見どころをカッコよく見せてくれるし、そもそもアクションそのものがカッコいい。壁を蹴って走るアクションやスローの演出はたまに見るけど、こんなにも効果的にカッコよく使われていると新鮮に感動する。キマっているんだけど、難解な画面ではなかったのも良かった。構図を面白く感じるためには、ベースが堅牢であることも必要不可欠なのだと思った。

 

ストーリーやプロットは寧ろ王道的だった。一方で難解で思わせぶりで、意味を考え込みたくなる台詞回しも多かった。画面の作りと似ていると言えるかもしれない。

通底する宗教性*1に不思議な魅力がある。宗教性そのものと言うよりも、信じることに迷いのないモーフィアスと、迷いながらも選択をしていくネオのキャラクターに、かもしれない。

*1:信じる、救世主、預言者というキーワードからキリスト教的であると感じたため。