一本の記事の長さにならなかった映画の感想。
ネタバレを含むかもしれない。
00年代後半の深夜アニメを彷彿とさせるグロー効果のかかった画面。2021年現在より未来を想定しているだろうけど、携帯がガラケー。00年代感が凄まじい。
心の有無は置いておいて、コミュニケーションを取れる何かに入れ込まずにいるのは難しい人が多いのだろう。真崎くんとテックスの交流にはグッときた。涙の跡*1が切ない。
でも一本で完結せんのかーい!分からないことだらけで終わってしまった。
トム・クルーズ強化月間。彼の演技を見て不思議に感じるのは笑うタイミング。しかも満面の笑み。なぜ今満面の笑み……。そしてジャン・レノがまた殺し屋!*2
スパイもののワクワクは独特だ。コミカルなスリラーだったり、お洒落なドラえもんだったり。
話が複雑なのはスパイが題材なのでしょうがないのだが、一部演出がわかりづらく感じた。具体的にはイーサンがジムと話しながら推理しているところ、モノローグと会話の区別がつかず混乱してしまった。
トム・クルーズ強化月間。ロン毛*3が似合う。いちいち笑顔のタイミングが不思議だと思ってたら本作で敵に突っ込み入れられてて、共感を禁じ得なかった。
1作目よりサスペンス・ミステリー的要素が薄まり、ロマンスとアクションへの拘りが強めの仕上がりになっていた。
この、寅さんのヒロインというかボンドガールというか、メインヒロインの女性は毎回変わるんだろうか。峰不二子のような積み重ねの表現も見たい。
トム・クルーズ強化月間。渋みが増し短髪になっている。脇役にもキャラが与えられていた。4にも出てほしい。*4
そして技術の進歩がスゲー。無印では現実味がなかった各種スパイ道具が、かなり"ありそう"に見えるようになった。時代という意味では、背景の設定に00年代後半のアメリカの悩ましさも感じられた。*5
前作よりサスペンスの割合が増えてバランスが良くなっていた。普段は推理しながら見ないのだが、ブラッセルがディヴィアンと通じているはずなのにイーサンを捕らえた点で読めた。読めると嬉しいけど、その後の感情の起伏が減ってしまう。
チョコレート
レティシアとハンクの間には最初から最後まで、恐らくこの先もずっと、溝がある。だけれども、それを埋めようと努めたり受け止めたりする姿に見入った。そして結局埋まらなかったままならなさにこそ、見応えがあった。
観ている間ずっと辛い結末を予想してハラハラしていた。そうはならなかったけど、踏み出したのはまだまだ最初の一歩なのだろう。特にハンクについては。
ザイオンすら、予言者すらシステムの一部だったって分かるところはプロットとしては面白いのだが、引き換えに宗教性による輝きが失われてしまったようで寂しい。特にモーフィアスは。しかし彼らが悩み苦しむのが新たな見どころでもある。
新鮮なアクションも健在。棒持ってグルグルのアイディアはどうやって出てきたんだ。更にカンフーに本場カンフーの方が加わってキレが増している。